本記事で紹介する商品・サービスは、当社が導入のご相談を承っているものです。
自費メニューを増やしたい。でも、院長が手を動かせる時間には限りがある。
新しい手技を覚えても、それを届けるのは結局、院長かスタッフの手です。予約の枠はすぐに埋まり、売上は「施術者が何時間動けるか」で止まりがちになります。
この記事では、整骨院・整体院が自費メニューを増やすときの考え方を3つに分けて整理します。その上で、施術の後に「横になって休む時間」をコースにする、少し違った増やし方を紹介します。
整骨院・整体院が自費メニューを増やすときの3つの考え方
自費メニューの増やし方は、大きく分けて3つです。「施術の技術を増やす」「施術の時間を増やす」「施術の前後の時間に価値を足す」の3つになります。
1つ目は、新しい手技や矯正のメニューを学んで加えるやり方。院の得意なことが伝わりやすい反面、身に付けるまでに時間がかかります。しかも、それを出せるのは学んだ人だけです。
2つ目は、1回の施術を長くしたり、回数券で通う回数を増やしたりするやり方。始めやすいのですが、その分施術者の手は埋まっていきます。
3つ目は、施術そのものではなく、その前後の時間に価値を足すやり方です。待合室で待つ時間や、施術を終えて帰るまでの時間を、患者さんが「お金を払ってでも過ごしたい時間」に変える。
施術者の手を増やさずに足せるのが、他の2つとの大きな違いです。
図1のとおり、3つは要るものも、施術者の負担も、始めやすさも違います。
| 増やし方 | 要るもの | 施術者の負担 | 始めやすさ |
|---|---|---|---|
| 施術の技術を増やす | 新しい手技を学ぶ時間 | 増える(学んだ人しか出せない) | 身に付くまで時間がかかる |
| 施術の時間を増やす | 長めの枠・回数券 | 増える(1人当たりの時間が延びる) | すぐに始めやすい |
| 施術の前後に価値を足す | 休む場所と、その案内 | ほぼ変わらない(受付スタッフが案内できる) | 置き場所が決まれば始められる |
保険の施術だけに頼りにくくなった背景
自費の施術は、もう珍しいものではなくなりました。厚生労働省の「令和7年度柔道整復施術所経営実態調査」(2026年)では、柔道整復の施術所の76.2%が、すでに医療保険の外の施術(自費の施術)を行っています。
同じ調査(厚生労働省、2026年)で、令和5年度から6年度にかけて、施術所の収益のうち医療保険の分は5.8%減り、自費の施術料は5.9%増えました。
自費の施術料の平均額は、令和6年度で1施術所当たり年547万円でした(令和5年度は535万円。厚生労働省の同じ調査、2026年)。
この調査は、主な業界の団体に入っている院へのもので、全ての院の数字ではありません。それでも、自費のメニューを持つこと自体は、もう多くの院がやっていることです。その上で、自費の売上が少しずつ伸びている。これが、今の姿です。
| 見るところ | 数字 |
|---|---|
| 自費の施術をしている院 | 76.2% |
| 保険の分の収益(1年で) | 5.8%減った |
| 自費の施術料(1年で) | 5.9%増えた |
| 自費の施術料の平均(1院・1年) | 535万円→547万円 |
一方、院の数はほぼ変わっていません。厚生労働省の「令和6年衛生行政報告例」(2025年)では、柔道整復の施術所は全国に50,924か所あり、2年前の調査から8か所の増加で、ほぼ横ばいです。
同じ報告(厚生労働省、2025年)で、施術所で働く柔道整復師は78,666人。2年前より1,034人(1.3%)増えています。
院の数はほぼそのままで、働く人は増えている。そして自費のメニューも、もう多くの院が持っています。
だから、差がつくのは「自費があるかどうか」ではありません。「患者さんが何にお金を払うのか」のほうです。
この数字を、あなたの院の周りに置き換えてみてください。歩いて10分の範囲に院がいくつあり、そのうちいくつが自費のメニューを持っているか。地図を見るだけでも、周りの様子はつかめます。
調べるときは、近くの院のホームページで、メニューの名前と、何をする時間なのかだけを見てください。料金を比べるのではなく、「何にお金を払ってもらっているか」を見るのがコツです。
初めは、3つか4つの院を見るだけでも構いません。並べてみると、周りとの違いが、ぐっと見えやすくなります。
もし、周りの院も似たような手技のメニューを並べているなら、そこでは差がつきにくい。手技の他に、何にお金を払ってもらうのか。それを考えるのが、この後の話です。
まずは、そこが曖昧なまま切り替えると、何が起こりやすいのかを見ていきます。
整骨院の自費診療への移行で、患者離脱が起きやすい理由
保険の施術から自費に切り替えるとき、迷う患者さんは少なくありません。一番大きいのは、「何にお金を払うのか」が見えにくいことです。
保険のときと同じベッドで、同じ先生が、同じように施術をする。それで料金だけが上がると、患者さんは差を感じにくいものです。
しかも、通う間隔が空くと、せっかく軽くなった感じが戻ってしまったように思える。「やっぱり保険のときと変わらないかも」と感じたところで、足が遠のきやすくなります。
逆に言えば、自費のコースに「保険のときにはなかった時間」がはっきり入っていれば、選ぶ理由が見えやすくなる。3つ目の考え方が生きてくるのは、ここです。
施術者の時間を増やさずに、自費メニューで客単価を上げる方法
客単価を上げる方法は、施術者の手を使うものだけではありません。施術の前後に、国家資格のないスタッフでも案内できる「休む時間」を足すやり方もあります。
多くの院では、売上は施術者が動ける時間で決まり、そこには天井があります。
図3は、1回の来院を時間割にしたものです。施術者が手を動かしているのは、真ん中の部分だけ。
受付から施術までの待ち時間や、施術を終えてから会計までの時間は、今は「値段のつかない時間」のままになりがちです。実は、ここが自費診療を広げられるところ。
| 1回の来院の流れ | 誰が対応するか | 今の状態 | 休むコースを足すと |
|---|---|---|---|
| 受付・待ち時間 | 受付スタッフ | ただ待つ時間 | 前に測る時間や、案内の時間になる |
| 施術 | 院長・施術者 | 売上がつく時間 | 変わらない |
| 施術のあと〜会計 | 受付スタッフ | すぐに帰る | 横になって休む時間になる |
この前後の時間に、横になって休むコースを置く。そうすれば、施術者の時間を延ばさずに、1回当たりの客単価を広げられます。
案内や準備は受付スタッフが受け持てます。その間に、院長は次の患者さんの施術に入れる、というわけです。
施術の後の「休息の時間」を自費のコースにする
施術を終えた患者さんが、そのまま院の中で20分ほど横になって休める。その時間を、自費のコースとしてメニューに加える考え方です。
流れは図4のとおり。受付、施術、休息、会計です。いつもの来院に「休息」の一区切りが入るだけなので、患者さんの動きはほとんど変わりません。
- 1受付コースの内容を案内する
- 2施術いつもどおりの施術
- 3休息奥のベッドで20分ほど横になる
- 4会計次回の予約もここで
休む場所は、奥のベッドを1台充てる院もあれば、待合室の一角を区切る院もあるでしょう。
大事なのは、患者さんが「ここで休む時間も、このコースの中身なんだ」とわかる見せ方です。カーテンで区切る。照明を少し落とす。ブランケットを1枚置いておく。それだけでも、ただの待ち時間とは違う時間に見えてきます。
休んでいる間の過ごし方は、患者さんに任せて構いません。目を閉じる人もいれば、ぼんやり天井を眺める人もいる。こちらから何かを足しすぎないほうが、かえって落ち着けるものです。
メニュー名や効果の書き方は、院ごとに決めるのが一番です。施術所の広告にはルールがあるので、その点は最後の見出しで触れます。
自費メニューの料金の決め方:施術者の時間で上限を出す
料金を決める前に、自院の数字で「手で出せる売上の上限」を出してみてください。
施術者の人数 × 1日に施術できる時間 × 1時間あたりの単価 = 施術者の手で出せる売上の上限
右の答えが、院の天井です。手技を増やして単価を上げれば、天井は少し高くなる。でも、式の「時間」のところは、施術者を増やさない限り伸びません。
ここで、休息のコースを式に当てはめてみます。休息の20分に使うのは、施術者の時間ではなく、ベッドの時間です。
案内は受付スタッフが受け持ち、その間院長は次の患者さんに入れる。つまり休息のコースの売上は、上の式の外側に足せる売上です。施術者の上限はそのままで、その上にもう1本の柱が乗る、という整理になります。
休息のコースで足せる売上は、次の式で出せます。
コースの料金 × 1日に選ばれる回数 × ひと月に院を開く日の数 = ひと月に足せる売上
「1日に選ばれる回数」には上限があります。休息に充てるベッドの台数と、1台で1日に回せる回数を掛けた数です。
仮の数字で計算した例です。休息用のベッドを1台、混み合う夕方の3時間だけ使うとします。1回20分に入れ替えの10分を足すと、回せるのは多くて6回です。
この6回のうち何回選ばれれば、機器の費用を賄えるか。それが料金を決める、もう1つの物差しになります。
ご自院の料金と回数を、当てはめてみてください。
料金は、近くの院の金額からではなく、図5の4つの材料から決めると、院ごとの答えが出しやすくなります。
| 材料 | 院で確かめること | 休息のコースのとき |
|---|---|---|
| 施術者の時間 | 1回のコースで、施術者が何分動くか | 使わない(案内は受付スタッフ) |
| ベッドの時間 | ベッドが何分空くか、混む時間帯に余るか | 1回20分ほど、ベッドを1台充てる |
| 保険の施術との区別 | 患者さんに、どんな言葉で差を伝えるか | 「施術の後に、整えた空間で休む時間です」 |
| 患者さんが何に払うか | 手技か、時間か、場所か | 休む時間と、その場所 |
最後の2つがはっきりすれば、料金の理由を患者さんに一言で言えます。
施術者の時間を使わない組み方の例は、治療院向けのページの掛け合わせ例でも載せています。
患者が自分の状態を数字で見られる仕組み
施術の前と後に、患者さん本人がスマホの文章を朗読する。それだけで、そのときの自分の状態を数字で見られる仕組みがあります。MindScale(マインドスケール)というサービスです。
自律神経はクルマのアクセルとブレーキ、脳の覚醒度はバッテリーの残りのようなものです。
MindScaleは、決まった文を読み上げた音声と簡単な質問を解析し、約30秒でこの2つ、つまり自律神経のバランスと脳の覚醒度を数字にします。使うのは手持ちのスマホやPCのブラウザだけ。専用の機械は要りません。
- 1施術の前スマホで決まった文を読み上げる(約30秒で測定)
- 2施術・休息いつもの施術と、その後の休む時間
- 3施術の後もう一度、決まった文を読み上げる
- 4本人が見る前と後の数字を、患者さんが自分の画面で並べて見る
図6のように前後で測れば、患者さんは「今日はこんな状態で来て、こんな状態で帰る」を自分の目で見られます。コースの中に「自分の数字を見る時間」が入るイメージです。
院の側が数字を見る場合は、患者さん本人の同意をいただくことが前提になります。
MindScaleは医療機器ではなく、そのときの状態を数字で見るためのサービスです。
声から状態を数字にする仕組みは、MindScaleのページで詳しく紹介しています。
たとえば、仕事帰りの夜7時。施術を終えた患者さんが、そのまま奥の休息ベッドに移って20分横になる。帰り支度をしながらスマホの数字を覗き、次回もこのコースにしようと自分で決める。
その結果、院には、保険の施術で来た患者さんに受付で『今日は休息付きのコースにしますか』と聞ける選択肢が1つ増えます。
DENBAとMindScaleの掛け合わせで、院の自費メニューにできること
当社が導入のご相談を承っているDENBA(デンバ)とMindScaleを掛け合わせると、整骨院・整体院なら「施術の前後に休む時間」と「自分の数字を見る時間」を一つにした自費のコースが作れます。
DENBAは、もとは食品の鮮度を保つために生まれた、空間電場の技術です。その技術をヘルスケアの分野に広げたもので、空間電場によって室内の水分環境や空間コンディションを整えます。
- 東京大学大学院とDENBA JAPANなどの共同研究で、一部の微弱電場が自律神経の活動を高める可能性が確認されています(決まった実験の条件のもとで測った値です)。
- DENBAの技術は、世界49カ国で特許を取っています。
- 肌に端子を当てて電気を流す電位治療器(医療機器)とは違う、触れない空間型の機器です。医療機器ではないので、国家資格のないスタッフでも案内できます。
- 治療院・整体・鍼灸の業種でも、すでに導入の例があります。
- MindScaleは、福井医療大学の塩見格一教授が開発した声の解析をもとにしています。
効果には個人差があります。ペースメーカー等の植込み型医療機器をご使用の方は、ご利用前に主治医にご相談ください。
使い方は、休息ベッドの下にマットを敷くだけ。マットを中心に半径約1〜1.5mの空間が対象で、体に端子を当てることはありません。施術者がベッドを離れた後の20分を、院の設備が受け持つ形になります。
患者さんは施術の後、整えられた空間で横になって休み、その前後の数字を自分で見て帰る。院にとっては、施術者の手を増やさずに足せる自費のコースになります。
当社はこれらの商品を作っている会社ではありません。院の様子を伺い、提供元へおつなぎする立場です。
DENBA
休む場所の空間を整える
ベッドの下にマットを敷く
MindScale
今の状態を数字で見る
施術の前後に文章を朗読
掛け合わせると「休む+数字を見る」自費のコースに
この組み方が向いているのは、次のような院です。ベッドを1台、休息用に充てるゆとりがある。施術の前後に、患者さんが待つ時間がある。保険の施術とは別の柱を作りたい。
ベッドの周り(マットから半径約1〜1.5m)を、休む場所として使えない院には、まだ早いかもしれません。
治療院での詳しい掛け合わせ例は、鍼灸・整体・リラクゼーション業界向けのページにまとめています。
保険の施術と自費メニューを並べるときの注意点
同じ院で保険と自費を並べるなら、患者さんに「どこからが自費なのか」が真っすぐ伝わることが一番です。確かめたいのは、図8の4つです。
| 確かめること | なぜか | 院でやること |
|---|---|---|
| 告知の書き方 | 施術所の広告にはルールがある | 法令とガイドラインに沿って、院ごとに確かめる |
| 医療機器ではないこと | DENBAは医療機器ではない | 治療や効果は言わず「休む時間」として案内する |
| 数字を見るときの同意 | 患者さんの数字は本人のもの | 院が見るときは、本人の同意をいただく |
| メニュー名 | 名前だけで効果を約束しない | 時間の中身がわかる名前にする |
自費のコースは、保険の施術の続きではなく、別の時間として案内します。そうすれば患者さんは、何にお金を払うのかを自分で選べます。
施術所の広告は、柔道整復師法・あはき法と厚生労働省の広告ガイドライン(令和7年2月)に沿って、院ごとにご確認ください。
メニュー名は、「自律神経リセット」のように名前だけで体の働きを言い切るものは避け、「休息付きコース」のように時間の中身がわかる名前にしておくと安心です。
その上で、院の中の段取りを3つ決めます。
ベッドの置き場所
施術用とは別に1台充てるのか、施術のベッドをそのまま使うのか。混む時間帯にベッドが足りなくならないか、予約の表を1週間分見ておくと安心です。
コースの時間
休む時間を何分にするかで、後ろの予約とのぶつかり方が変わります。最初は20分くらいから始めて、様子を見て調整してもいいでしょう。
患者さんへの説明
何をする時間なのかを、効果を言い切らずに伝える。「施術の後、整えた空間で横になって休む時間です」くらいの言葉で、十分伝わります。
スタッフの誰が案内しても同じ言い方になるよう、一言の台本を作っておくと安心です。言うことがそろえば、患者さんも「このコースはこういうものなんだ」と受け取りやすくなります。
出典:https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001662841.pdf
出典:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei/24/dl/gaikyo.pdf
計算と材料がそろったら、次は自院のベッド数とメニューに当てはめる番です。
施術者の手を増やさずに、自費のコースを1つたしたい院長の方へ
今のメニューとベッド数を伺い、DENBAとMindScaleの掛け合わせ方を一緒に考えます
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